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音で引くタイ語辞書の作り方

音で引くタイ日実用辞典をPCで作ってみよう!

前回まででタイ語辞書の統合、日タイ辞書の作成方法までお話しました。
今回は「音で引く日タイ日辞書(耳で聞こえた音からタイ語を引く)」の作成のお話です。

これには少し説明が必要かもしれません。
タイリンガルの開発ブログにも書きましたが、「音で引くタイ日実用辞典(岡滋訓)」という紙の辞書が存在します。

私は普段、紙の辞書はほとんど使いません。PCの辞書の方が検索が簡単で早いからです。
携帯電話(X01TH)にもPDICが入っているので、外出先でもタイ語を検索することもできます。でも、たった1つだけ、紙の辞書で無いと困るものがあります。
それこそがこの「音で引くタイ日実用辞典」なのです。

それはタイ文字の性質に関係があります。
日本語であれば、例えば「東京特許許可局」と聞いて、それがどんな音か漢字がわからなくても、少なくとも「ひらがな」で表すことができます。「とうきょうとっきょきょかきょく」です。

しかし、タイ語は聞いた音からそれがどんなタイ文字か推測することが非常に困難な言語です。
例えば、首相を意味するタイ語、「ナーヨックラッタモントリー」と聞いて、それがどんなタイ文字か推測することができる人は相当タイ語の堪能な人です。ちなみに「นายกรัฐมนตรี」です。

日本語でもタイ語でも、文字を検索するときは、頭の1、2文字が大変重要です。
「ナ」から始まっていれば、ちょっとタイ語を知っている人は「」から引いてみようとすぐわかるかもしれません。

でも、例えば「タビアンソムロット」と聞いて、タイ文字を推測できる人がいますか?その単語を知らないのにです。これは非常に困難です。
なぜなら、タイ語には「タ行」を表すタイ文字が非常に多いからです。

「ท」「ธ」「ฑ」「ฐ」「ฒ」
「ถ」「ต」「ฏ」

タ行だけで、こんなにあります。
正確にいえば、上の5つは有気音、下の3つは無気音(破裂音)なので、良く聞いていれば区別がつくかもしれません。さらに、実際には声調も違います。良くつかわれるタイ文字とあまり使われないタイ文字もあります。

しかし、そんな区別がつけられる上級者でないと辞書が引けないというのではあまりに不便です。
むしろ初級者、中級者にこそ辞書が必要なはずですね。

「音で引くタイ日実用辞典」は初心者の味方

そんな初級者、中級者の味方が「音で引くタイ日実用辞典」です。
これは、耳で聞こえたタイ語をアルファベットで検索できるように工夫された辞書で、前半辞書と後半辞書の2部で構成されています。

前半辞書は実際の発音をそのままアルファベットに直して検索できる辞書です。
例えば、「タムルァット(警察)」の発音は「tamruat」です(実際には声調記号が付きます)。

これをそのまま、「t」欄で探せば、単語が見つかります。
ただし、タイ語のタ行には有気音の「th」と無気音の「t」の2種類があるので、「タムルァット」と聞いて

有気音の「thamruat」と聞こえるかもしれません。
間違えて「th」欄で探してしまうと見つかりません。
すると最初に見つかる可能性は1/2ということになります。


(↑「tamruatを引いてみたところ」)

タイ語がアルファベットで検索できるだけでも、十分便利になりましたが、一発で探したい人には少し不便です。

そんな人の為に後半の辞書があります。
これは、聞こえたタイ語をあるルールに従って同じくアルファベットで検索できる様にしたものです。

例えば、

  1. タイ語のタ行は「th」と「t」があるが、「t」で統一する
  2. タイ語のラ行は「l(エル)」と「r(アール)」があるが、「r」で統一する
  3. 母音・子音にかかわらず同じ音が2文字以上連続したら、それを1文字にする
  4. 音節末の末子音「-t」「-p」「-k」はそれを抜いても検索できるようにする。
  5. 声調記号はすべて無視する

こんな感じで検索精度を上げるために少しだけルールが存在します。

ルールの3と4は少し説明が必要かもしれません。
例えば、水浴びをするというタイ語「アープナーム」は発音記号で書くと

  • aap-naam

です。
でも、人によっては「アプナーム(ap-naam)」だったり、「アープナム(aap-nam)」に聞こえるかもしれません。
長母音と短母音によって、検索精度が落ちるのを避けるため、すべて短母音で統一したのだと思ってください。

つまり

  • aap-naam
  • ap-naam
  • aap-nam

と聞こえたとしても、検索するときはすべて短母音で検索します。

  • apnam

こんな感じです。(ちなみに、子音についても同じく2つ以上連続すると1つに減らします)


(↑「apnam」で引いてみたところ)

末子音が聞き取れなくても引ける

そして、ルール4について説明すると「アープナーム(aap-naam)」というときの「プ(-p)」が、末子音です。

タイ語では「-p」「-k」「-t」と3種類の末子音があります。
困ったことに、タイ語の末子音というのは、ほとんど発音するかしないか程度の音しか聞こえないので、まったく聞き取れないことがあります。

ありがとう、の「コープクン(khoop-khun)」は非常によくつかうタイ語です。
この「プ(-p)」も末子音です。
人によっては「コークン」と「-p」が聞き取れないか、「-t」や「-k」と間違えることもあるかもしれません。
そんな時の為に音節末の「-k」「-p」「-t」は抜いても検索が可能ですよ、というのがルール4です。

「アップナーム(aap-naam)」でいうと

  • apnam

でも検索できるし、末子音「-p」が聞き取れなくても「-p」を抜いて

  • anam

でもどちらもでも検索できます、ということになります。便利ですね。
私は、この後半の辞書がPCで使うのに最適だと思いました。

日本初!PC版「音で引くタイ語辞書」

そして、この便利な「音で引くタイ日実用辞典」のパソコン版をタイリンガルが世界で初めて!、かどうかはわかりませんが、私の知る限り日本で初めて開発しました。

意外に便利なので、ぜひ使ってみてください。

下の写真は実際の使用画面です。「anam」で「アープナーム」を検索したところ。
もちろん「apnam」でも、検索可能です。

音で引くタイ語辞書

「音で引くタイ語辞書」を作ろう!

長くなってきたので、次ページで作成方法を説明します。


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